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ご家族・周囲の皆様へ

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ご家族・周囲の皆様へ

補聴器などを利用せず自然なきこえ方を『聞こえ』、補聴器などによって補正されたきこえ方を『聴こえ』と区別して表記しています。

■聴力の低下による問題

聴力が低下するということは、単に小さな音が聞こえにくくなるということではありません。聴力の低下で最も問題なのは、言葉が聞き取りにくくなるということです。言葉が聞き取りにくくなると会話の内容がわからなくなってしまいます。そうなると人と話をすることや、外出したりすることが面倒になってきます。そうした状況が進行すると、家に引きこもりがちになり、疎外感を感じるようになり、社会から孤立してしまうようになります。
また、耳からの情報が脳に伝わりにくくなり、脳への刺激が減ってきてしまうので、痴呆やうつ状態になりやすくなるという報告もあります。 そうした状況にならないようにするには、周囲の理解や協力が不可欠です。聴力の低下は自覚しにくいものです。だからこそ周りが早めに気付いてさしあげることが大切になってきます。

■聴力の低下とは?

聴力が低下しているかどうかは、病気やけがなどで急激に低下する場合を除いて気がつきにくいものなので、自覚されることも少ないものです。ご家族や周囲の方が、日常生活の中で注意していただくことが大切です。
聴力が低下している場合の生活行動として顕著なものは下記のようなものです。

  • ・テレビやラジオの音量が大きい
  • ・会話の際に聞き返したり聞き逃すことが多い
  • ・以前と比べて話す声が大きくなった

このような状況が日常生活で思い当たるようであれば、一度聴力測定をされると良いでしょう。聴力の低下はご本人には自覚しにくいので、ご家族の方が先に気付くというケースは多いものです。

また、聴力の低下とは、すべての音が同じように聞き取りにくくなるのではなく、特定の高さの音(音域)が聞き取りづらくなるものです。会話では、母音に比べて子音の方が判別しにくくなるといわれています。
騒音の中で特定の方が喋る会話を聞き分けることがしにくくなるため、外出もしなくなってしまい会話をしているといつも同じ言葉が聞き取りづらくなるため、徐々に話すことをあきらめてしまい、結果として、孤立してしまう傾向になりやすいようです。

育ち盛りのお子様であれば学習・成長のための情報が十分に入手できなくなってしまいます。
年齢を重ねられた方であっても、情報が不十分では刺激が不足してしまい、痴呆やうつ状態になることもあるといわれています。

■聴力の低下を補う方法

聴力がどのような理由で低下しているのか、調べることが必要です。
病気やストレスなどが原因で聴力が低下しているのであれば、まずは治療なり、精神的な要因に対処する必要があります。
病的心因的なもの以外(加齢など)であれば、生活に不自由をきたさないよう、聞きづらい音を大きくして聴こえやすくすることで解決をはかります。補聴器の使用です。

音を大きくする装置には『補聴器』の他に『集音器』や『助聴器』と呼ばれるものがありますが、厚生労働省が定める医療機器として認定を受けているものだけを『補聴器』と呼びます。
『補聴器』や『集音器』『助聴器』はどれも音を大きくするものですが、『集音器』『助聴器』は、特定の音だけを大きくしたり、必要以上に大きな音にならないようにする機能をきちんと持っているとは限りません。医療機器の認定を受けるために臨床試験や機能試験を行い、基準を満たしていると認められたものが『補聴器』なのです。
通信販売などで比較的安価に販売されることの多い『集音器』『助聴器』には、『補聴器』と同じ機能を有していないものもあり、安心してお奨めすることができないものもあるようです。

■補聴器装用のお奨め

聴力が低下してきたご家族に対して、滞りがちになったコミュニケーションをスムーズにするために補聴器を・・・ということが、聴力の低下に対応する方法のひとつですし、近道です。ただし、聴力の低下を自覚していない方は、補聴器は自分とは関係のないものだと思いがちですし、どうしても補聴器というと『お年寄りのもの』というイメージを持ってしまいますので、いきなり補聴器と言われても拒絶されてしまいがちです。まずは、聴力の低下は誰にでも起こる現象であることや、ご本人だけの問題ではなく、ご家族みんなの問題であることを理解してもらうことが先かもしれません。
聴力低下の問題をご本人が自覚し、納得することがスタートです。やはり、一番影響力があるのは、心配されているご家族の言葉なので、ご家族皆さんで話し合う機会をつくることがいいかもしれません。

また、補聴器をつけたからといって、聞こえが完全に元通りになる訳ではありません。特に言葉を聞き取る能力(語音弁別能)が低下してしまっている場合は、補聴器をつけていても健聴者と同じように言葉が聴き取れる訳ではありませんので、周囲の人は話をする際に注意が必要です。
話しかける側が少し意識するだけで、聴き取る側はかなり楽になるものです。以下の点を意識して話をされるといいでしょう。

聴力が低下した人や補聴器をつけた人が聞き(聴き)取りやすい話し方

  • ・顔を見て話す
  • ・比較的ゆっくりと自然なメリハリをつけて話す
  • ・単語単位、文節単位で区切って話す
  • ・文の最後まではっきりと話す

補聴器を使うことで元通りの聞こえになるということはありません。新しい補聴器での聴こえ方に慣れていただき、会話に不自由を感じない程度の生活に戻すことが当面の目的になるでしょう。
始めのうちは、補聴器を使いこなしていただくことが求められます。周囲の方の協力が必要になります。

ご当人の不便さ、聴力低下による苦しみは、ご家族や周囲の近しい方でもわかりにくいものがあることと思います。
Q&A形式にまとめたページをご用意してありますので、ご参照願えれば幸いですし、アイメガネの店頭で専門スタッフがご質問にお応えすることもできます。

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※補聴器などを利用せず自然なきこえ方を『聞こえ』、補聴器などによって補正されたきこえ方を『聴こえ』と区別して表記しています。

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