深視力って何？視力はいいけど見えてない？

2025.06.06

運転免許の更新や取得で、視力検査に自信があったのに「深視力検査で落ちてしまった…」という方が近年増えています。その原因となるのが、あまり知られていない「立体視」という視覚機能です。

深視力とは

深視力とは、物体との距離や奥行きを正確に把握する力。左右の目から得られるわずかな視差を脳が統合し、三次元的に世界を認識しています。車の運転時、前の車との距離をつかむ、駐車スペースに正しく入れる、といった行動はすべて深視力に依存しています。

特に大型免許や二種免許の取得・更新時には、この深視力を測定する「三桿法（さんかんほう）」という検査が行われます。3本の棒のうち、中央の棒が前後に動き、両端の2本と並んだ瞬間にボタンを押すという検査ですが、一見簡単に見えて、意外と難しいと感じる人が多いのです。

深視力測定が必要な運転免許

大型免許
中型免許
準中型免許
けん引免許
普通二種免許
中型二種免許
大型二種免許

合格基準

両眼視力：0.8以上
片眼視力：片眼それぞれで0.5以上
深視力：三桿法の検査器（深視力検査器）で、2.5メートルの距離で3回測定し、その平均誤差が2cm以下

深視力の低下の原因とは

深視力の低下にはいくつかの原因があります。まず加齢。年齢とともに眼を動かす筋力が落ち、両眼での正確な距離感がつかみにくくなる方もいらっしゃいます。また、スマホやパソコンの長時間使用により、眼が疲労している状態でも深視力が鈍ります。さらに、片眼視や斜視など、左右の目のバランスが崩れている場合も、奥行きを正しく認識できなくなります。

深視力は鍛えられる？

では、深視力は鍛えることができるのでしょうか？実は可能です。自宅でできる簡単な方法のひとつに「指先トレーニング」があります。自分の目の前に指を立て、その後ろにある物体を交互に見ることで、眼のピント調整力や立体視の能力を刺激します。ほかにも、プリズムレンズを使用したメガネや、視能訓練士によるリハビリ的なアプローチも有効です。

また、検査を受ける前には、目を十分に休ませることも大切。寝不足やストレス状態では眼の協調性が下がり、深視力のパフォーマンスも落ちてしまいます。体調管理や生活習慣の見直しも、深視力維持には欠かせないポイントです。

「見えているつもり」で見落としているのが深視力。交通安全はもちろん、スポーツや日常生活にも影響するこの力に、ぜひ一度注目してみてください。

アイメガネでは、深視力計の設置店舗がございます。

・アイメガネ鴻巣東駅通り店

・アイメガネ本店